小さな子どもからご年配の方まで幅広い世代が身につけている腕時計。日常シーンはもちろん、ビジネスシーンでも用いられることから、現代人のマストアイテムといっても過言ではありません。しかし、そんな腕時計も元々は軍需によって広まったものなのです。

現存する最古の腕時計は、時計が埋め込まれたエメラルドのブレスレット。当初は時刻を知るというよりも、装飾品としての性質が強く、ほとんど流通していませんでした。

はじめて腕時計が製品化されたのは、軍による打診がきっかけです。当時は懐中時計で時間を確認していたのですが、懐中時計はいちいち手にとって確認する必要があるだけでなく、片手がふさがってしまうので軍事作戦においては致命的でした。実際にドイツ軍がメーカーに腕時計を発注した記録があるそうです。ミリタリーウォッチがなかったら、今の実用的な腕時計は存在していなかったのかもしれません。
 

1.ミリタリー系時計が合うファッション

ミリタリー系時計は迷彩柄のようなミリタリーファッションにしか合わないと思われがちですが、実はカジュアルな服装はもちろん、意外なところでいうとスーツにも合います。

ミリタリーウォッチに求められるのは「時間を正しく即座に確認できること」です。ちょっとしたミスが死につながる戦場においては、デザインやブランド以上に、機能性が重要視されます。軍が正式採用している腕時計を見ると余計な装飾は一切なく、文字盤も非常にシンプルです。ベルトも頑丈な金属やナイロンなどが使われることが多く、カラーリングもモノトーンが主流となっています。過酷な環境でも使用できるように耐久性も求められますが、基本的なコンセプトは「シンプルイズベスト」。ビジネスウォッチと同じです。

「質実剛健な時計が欲しい」「落ち着いたデザインの時計を探している」「オンオフ両用の時計を買いたい」という方には、ミリタリーウォッチがおすすめです。

2.有名なミリタリー系時計ブランド

プライベートからビジネスまで、さまざまなシーンで利用できるミリタリーウォッチ。なかでも有名なブランドをいくつかピックアップしてみました。同じ「シンプル」でも、メーカーによってデザインが大きく異なります。奥が深いミリタリーウォッチの世界へご招待しましょう。

ルミノックス

ラテン語で“明るい夜”を意味する「ルミノックス(LUMINOX)」。米海軍特殊部隊SEALsや警察特殊部隊SWATなどから開発要請を受けている特殊軍用時計メーカーです。2001年に公開された映画『オーシャンズ11』でジョージ・クルーニーが着用したことで一躍有名ブランドとなりました。以降も各種メディアやファッションブランドとコラボをするなど、話題は尽きることがありません。ミリタリー系時計で最も有名なメーカーのひとつといえるでしょう。

ルミノックス最大の魅力は「いついかなる時も時刻を確認できる視認性」にあります。同ブランドの時計には長時間発光し続ける自己発光型イルミネ-ションシステム「ルミノックス・ライト・テクノロジー」が採用されており、暗い場所でもバックライトを使うことなく、正確に時刻を確認することができます。野外での活動が多い人も安心です。

スイスミリタリー

「スイスミリタリー(SWISS MILITARY)」は、スイスで誕生したカジュアルウォッチブランド。ミリタリーウォッチをブランドテーマに、「視認性」と「シンプルデザイン」を追求しているのが特徴です。クラシカルなデザインのローマン、スポーティーなレンジャー、パイロットウォッチをモチーフにしたタイムラインなど、豊富なシリーズがありますが、すべての商品にSimple & Authenticの精神が宿っています。バンド部分にメタルを使用している時計も多いので、ビジネス用ミリタリーウォッチを探している方にもおすすめです。

ツェッペリン

1987年にドイツのミュンヘンで誕生した「ツェッペリン(ZEPPELIN)」。世界一周を成し遂げたグラーフ・ツェッペリン(Graf Zeppelin)や、飛行機械で最大と称されるヒンデンブルク(Hindenburg)などの飛行船をイメージしたミリタリーウォッチが有名です。現在はドイツをはじめとして、ヨーロッパ、アメリカを中心に世界30か国で販売されています。

ツェッペリンはミリタリー系時計のなかでも主にパイロットが用いる「パイロットウォッチ」を得意としています。さまざまな計器があるコックピットの中でもはっきりと時間を確認できる視認性、高品質なムーヴメント、トラディショナルな雰囲気を出すためのハンドメイドセッティングなど、細部に至るまで職人の技が光っているブランドです。

ウェンガー

「ウェンガー」は1893年に設立されたスイスのブランド。缶切りやヤスリ、ハサミなどの機能を有したアーミーナイフで有名です。時計の製造を始めたのは1988年のこと。スイス陸軍との結びつきが強かったことから、視認性を重視したミリタリーウォッチを得意としています。のちに同じくスイスのナイフメーカーであるビクトリノックス社と合併しましたが、ウェンガーブランドは今もなお存続しています。

シンプルなデザインながらもアウトドアの使用にも耐え得る高い耐久性を持ち、日常使いのカジュアルウォッチや、特殊機能を有するスポーツウォッチなど、さまざまなタイプがあります。レディース向けのミリタリーウォッチもあるので、女性向けのミリタリー系時計を探している方はウェンガーを中心に探してみてはどうでしょうか。