オメガ · 腕時計ブランド · 高級腕時計 · 2023.11.22

オメガのリセールバリューは悪い？中古時計販売店が解説

世の中の高級腕時計市場は、ステイタスを満たすと同時に、比較的安定した投資先として見られていることも少なくありません。

実際に多くの高級モデルは一般のモデルとは異なり、簡単に価格落ちすることはなく、資産の処分という意味においても大変有利なアイテムでもあります。

そんな高級腕時計の中で、有名ブランドである「オメガ」のモデルもリセールつまり再販に有利なタイプの１つ。ただ、これからオメガの腕時計を購入しようとする方にとって、オメガのリセールが果たして良いのか悪いのかは不透明に感じる部分もあるでしょう。

今回は、オメガビギナーの方への知識拡充を目的に、オメガの具体的なモデルも取り上げながら、リセールに関する状況について見ていきます。

オメガのリセールバリューはどれくらい？

まず、オメガ全体における、リセールの傾向から見ていきましょう。結論から言いますと、定価で購入したモデルをリセールしたと仮定した場合、大体は、その半額に満たないレベルで落ち着くことが一般的です。

また、その一方で、並行輸入モデルのリセールである場合、購入額の半額を超える金額での買い取りが進められることも珍しくありません。

ただ、オメガも様々なシリーズがありますので、シリーズごとにリセール状況を詳しく見極めることも必要。トータルで言えば、オメガのモデル全体的なレベルを見た場合、リセール率も含めて比較的高いものになっているでしょう。

そのため、オメガのリセールは、具体的なモデルをあらかじめ見極めた上で、その将来的な方向性をしっかりと作っておくことが望ましいのです。

オメガリセールが悪いと言われるわけとは？

定価で購入している

オメガのリセールバリューからすれば、それほど悪いものではないものの、オメガのユーザーの方の中には、オメガをリセールしようとした際、総合的にリセールの状況が悪いと感じられることもあると聞きます。

その大きな要因として、定価購入から比較した場合、リセール価格やリセール率に悪影響をおよぼすことが挙げられるかもしれません。

現状では、海外からの並行輸入品も出回っているオメガの腕時計。しかも、定価よりも安いモノもあって、品質の高さは変わらないのにもかかわらず、リセール金額に大きく差がついてしまうケースも少なくないのです。

これにより、オメガのリセールを志す場合であれば、並行輸入品を含めた全方位的な購入を徹底して進めるべきでしょう。

イメージしている高く売れる基準が高い

また、オメガのリセールの状況が悪いと感じられる原因には、リセール価格に対する先入観も大きく関わっているようです。

これは、先述のようにオメガのリセール条件は決して悪いものではなく、ユーザーの方がイメージするリセール価格の基準が実際のものと乖離していることが一因と言えるでしょう。

一般的に、リセール条件が極めて良いとされるロレックスのような飛び抜けたブランドと比較してしまう傾向もあって、その期待基準値が高くなることで、オメガのリセールイメージが結果的に悪くなっているわけです。

そのため、将来的なリセールを前提にオメガの腕時計を購入する場合は、事前にリセールに関する指標を確認しておく必要もあります。

オメガの代表モデルのリセール価格

スピードマスター

モデル	型番	定価	最安値	平均買取額	平均買取率（定価）	平均買取率（並行）
レーシング	326.30.40.50.01.001	528,000	398,000	230,000	43％	57％
プロフェッショナル	311.30.42.30.01.005	605,000	637,480	350,000	57％	54％
コーアクシャル	329.30.44.51.04.001	1,034,000	990,000	480,000	46％	48％

オメガの中でも、常に注目されやすいシリーズである「スピードマスター」。タイミングにもよるのかもしれませんが、一般的に人気の高いスピードマスターは定価アイテムや並行輸入品アイテムを問わず、平均買取率が比較的高めとなっています。

また、モデルによっては並行輸入品の買取率が定価アイテムよりも高いものもあり、これから判断すると、リセールを前提とする購入であれば、並行輸入品を集中的に購入するほうがよさそうです。

さらに、一般的には定価アイテムよりも並行輸入品が安くなる傾向にありますが、シーマスターの場合は、並行輸入品のほうが高くなる場合もある「プロフェッショナル」も存在し、買取額と買取率も高めでありながら、そのバランスも非常に良いと言えるでしょう。

シーマスター

モデル	型番	定価	最安値	平均買取額	平均買取率（定価）	平均買取率（並行）
マスタークロノメーター	210.30.42.20.01.001	616,000	444,980	320,000	51％	71％
マスターコーアクシャル	233.30.41.21.01.001	748,000	509,850	320,000	42％	62％
アクアテラ	231.10.39.60.06.001	297,000	294,148	120,000	40％	40％

次にシーマスターですが、全体的に並行輸入モデルの買取率が抜群に高いシリーズ。定価モノの買取率との乖離もかなり大きく、このシリーズもやはり並行輸入モデルをリセール戦略に活用すべきと言えるでしょう。

ただ、その一方で、アクアテラのような比較的リーズナブルなモデルなると、買取率が総じて低くなっていることも特徴。そのため、高額モデルを中心にリセール考慮することをおすすめいたします。

指標から判断するとシーマスターは、モデルによって買取状況もバラツキが見られるようですが、ターゲットのモデルをきちんと絞って購入を心がければリセールにおいても良い結果が残せるはずです。

コンステレーション

モデル	型番	定価	最安値	平均買取額	平均買取率（定価）	平均買取率（並行）
グローブマスター	130.30.39.21.03.001	847,000	598,000	330,000	38％	55％
35ｍｍクオーツ	123.10.35.60.01.001	308,000	218,000	90,000	29％	41％
コーアクシャル	123.20.35.20.02.003	605,000	325,000	180,000	29％	55％

最後に、男女ともに人気の高い、コンステレーション。定価ベースでの買取率は極めて低いようで、リセールを進める上では、少々困難が付きまとうと判断できそうです。

それでも、やはり並行輸入モデルの買取率は、50％を超えるモデルも存在し、購入価格にきちんとこだわることが重要であると言えるでしょう。

ただ、コンステレーションそのものの価値は悪くないので、リセールのタイミングをしっかり掴むことが求められ、扱うアイテムごとに個別の分析が必須となってきます。

まとめ:オメガのリセールバリューは悪い？

オメガのリセールについて、具体的なモデルを例に挙げてリセール状況に言及して参りましたが、やはりモデルによってリセールに関する各指標が異なっています。

指標から見てもわかるように、オメガもリセールバリューは悪いということは全然なく、今後も新規ユーザーを含めて積極的に購入しても大丈夫です。

オメガのモデルは、定額を大きく超えるような爆発的なリセールバリューは期待できませんが、価格そのものが長期に安定している点はユーザーにとっても大いに安心できる要素。ヴィンテージものに変化する可能性の高いモデルは多いので、購入後はまず良い状態できちんと使い続けるというスタンスを重要視しましょう。