ロレックスのオーバーホールはどこに出すべき?元正規店の販売員が解説
ロレックスは「ぜんまい」を原動力とした機械式の腕時計です。
巻き上げられたぜんまいがほどける力で時計の針が動きます。
その為電池交換の必要はありません。
しかし長く、綺麗に、安全に使っていただくには定期的なオーバーホールが必要です。
今回はオーバーホールはどこに出すべきか?内容や金額などを解説いたします。
オーバーホールとは?なぜ必要?
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オーバーホールとは?
オーバーホールとは 時計を分解して、清掃することです。
時計を部品レベルに分解し、洗浄したのち再度組み立てます。
また必要に応じて部品の交換を行います。
専門的な知識やブランドに応じた工具や技術が必要なのでご自身で行うことは基本的にできません。
ブランド公式のアフターサービスまたは時計修理専門業者で行います。
なぜ必要?
時計内部の潤滑油が乾いてしまうと、時計を無理に動かしている状態になります。
時計が突然止まってしまったり、異常な動きをするなど故障の原因になります。
機械式時計は電池の交換はありませんが、潤滑油や消耗部品の交換が必要です。
また防水に関わるパッキンなどが劣化してしまうと、本来の防水性能を保つことができません。
水につけなくても、湿気が入り錆や汚れの原因にもなります。
内部の潤滑油や部品のゆるみ、汚れや皮脂による錆などについて定期的な点検と修理が必要です。
オーバーホールをすることによって、時計をより長く綺麗な状態で使うことができます。
ロレックスのオーバーホールのタイミングは?
以前は5年~7年ごとに一度のオーバーホールを推奨していましたが、最近は改めて公式からアナウンスがあり、おおよそ10年以内のオーバーホールを推奨しています。
最近の時計は高品質で長持ちする潤滑油が使われており、以前よりもオーバーホールの頻度を減らすことが可能になっています。
ロレックスは耐久性が高く、長期間にわたり正確な時間を維持するために設計されています。
10年以内に一度のオーバーホールとなったのは、現代の技術に基づく時計の耐久性や精密さを考慮した結果と言えるでしょう。
頻度はモデルや使用状況によって異なるため、個々の最適なタイミングでオーバーホールを受けることが大切です。
正規サポートのロレックスのオーバーホール
出典:ロレックス公式サイト - スイス ラグジュアリーウォッチ
正規サポートのロレックスのオーバーホールの内容
ロレックス専門の技術者が時計の点検をし見積を出します。
お客様の了承を得たら、オーバーホールを行います。
- 分解
- 洗浄
- 組み立てと注油
- 研磨仕上げ
- 精度検査
- 防水検査
交換部品は全てロレックスの純正パーツです。
また精度や防水検査に関してもロレックス独自の検査方法と基準で行います。
基本料金に研磨仕上げが含まれているので、細かい傷はほとんど取り除くことができます。
正規サポートのロレックスのオーバーホールの期間
通常であれば1ヵ月程度、スイスから部品を取り寄せる必要がある特殊なモデルになると3ヵ月程度かかることもあります。
見積の段階でおおよその期間を知ることができます。
正規サポートのロレックスのオーバーホールの費用
モデルや状態によって異なります。
適切な時期にオーバーホールを行っているステンレスモデルであれば10万円前後です。
消耗部品のリューズなどがゴールド素材になると、その分加算されるので高額になります。
また長年オーバーホールを行っていない腕時計は内部が劣化していることが多いので交換部品が多くなります。
ロレックスでは部品が基準に満たさない場合は、交換が必須です。
もし部品の交換がしたくない場合はロレックスで修理をすることができないので注意が必要です。
正規サポートのロレックスのオーバーホールの価格表
同じモデルであっても型番によって料金が異なるため、詳細についてはお近くのロレックス正規サービスカウンターにお問い合わせいただくことをお勧めします。
正確な見積もりはオーバーホールの依頼から二週間前後で発行されることが一般的です。
使用頻度や部品の交換の有無、モデルの素材によって料金が大きく変動します。
以下は価格の一例です。
オーバーホール標準価格(例)
オイスターパーペチュアル | ¥60,500 |
デイトジャスト | ¥71,500 |
エクスプローラー | ¥77,000 |
ヨットマスター | ¥77,000 |
サブマリーナー | ¥77,000 |
シードゥエラー | ¥77,000 |
ディープシー | ¥77,000 |
GMTマスターⅡ | ¥77,000 |
デイトナ | ¥88,000 |
デイデイト | ¥88,000 |
修理業者のロレックスのオーバーホール
修理業者のロレックスのオーバーホールの内容
修理業者によって多少異なる場合もありますが、基本的に工程は同じです。
- 分解
- 洗浄
- 組み立てと注油
- 研磨仕上げ
- 精度検査
- 防水検査
稀にロレックスの部品以外で修理を行う業者もあるので、オリジナルを保ちたいという方は注意が必要です。
修理業者のロレックスのオーバーホールの期間
業者によって異なりますが、1か月程度は必要になります。
時計の状態によって納期も変わってくるので、見積の際に確認が必要です。
修理業者のロレックスのオーバーホールの費用
メーカーに出すよりも安価である場合がほとんどです。
メーカーの半分の価格でオーバーホールを行えるという業者もあります。
技術料が安いのか、消耗部品の交換が少ないのか等、確認をしてから預けることをおすすめします。
安いからといって、非純正部品で修理をされてしまうと後々支障がでる場合があります。
正規サポートと修理業者どちらのオーバーホールが良いのか
正規サポートのメリット・デメリット
メリット
交換部品が全て純正パーツです。
また専門の技術者がロレックスの基準に満たすように組み立て、検査を行います。
その為オーバーホール完了後は新たに2年間のメーカー保証が付与されます。
オーバーホール後も正真正銘のロレックスとして、安心安全に修理を預けることができます。
デメリット
ロレックスの厳しい基準に満たしていない場合は、部品の交換が必須になります。
内部の部品だけでなく、針や文字盤等も劣化していた場合は交換しなくてはなりません。
部品の交換をしたくない場合は、ロレックスでオーバーホールをすることができなません。
アンティークモデルで味わいのある雰囲気が気に入っている方などは、部品の交換をしたくないのでメーカーに出さないという方もいます。
修理業者のメリット・デメリット
メリット
価格面でオーバーホールを気軽にすることができます。
なかにはロレックスの純正部品を使ったオーバーホールを行う業者もあります。
メーカーよりも部品交換の可否について融通がきく場合が多いので、交換部品は最小限に抑えたいという方にはおすすめです。
デメリット
交換部品が純正のものであるか、技術の信頼性などをご自身でリサーチする必要があります。
万が一純正でない部品で修理をし、支障が出た際はメーカーで保証を取ることができません。
非純正部品が多くなると、純正ではない腕時計としてメーカーでは修理を拒否される場合もあります。
結論:どちらのオーバーホールが良いのか
正規店で時計を購入し、修理後も新品の状態を維持したい人はメーカーでオーバーホールをすることをおすすめします。
しかしアンティークモデルなどヴィンテージの雰囲気を維持したいという方は最低限の部品交換を行う修理業者をおすすめします。
基本的には時計をより良い状態で使っていただくにはメーカーでオーバーホールを預けるのが良いですが、どのように時計を維持していきたいかによって預け先が異なってきます。
よく検討して時計を預けましょう。
まとめ:ロレックスのオーバーホールはどこに出すべき?
大切な腕時計を長く使っていただくには定期的なオーバーホールは欠かせません。
10年以上長く行っていない場合は、交換部品が多くなり高額になる場合もあります。
見積は無料であるところがほとんどなのでお手持ち腕時計の状態を確認してみてはいかがでしょうか。
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